地目とは? 地目変更は必要? 不動産登記を進める前に知っておきたい基礎知識(相続・売買の注意点)

地目とは? 地目変更は必要? 不動産登記を進める前に知っておきたい基礎知識

不動産の登記手続き(相続登記・信託登記・売買など)を進める中で、登記簿を確認して初めて「地目(ちもく)」という言葉を意識する方も少なくありません。

また、登記簿を見てみると、
「宅地だと思っていたのに、地目が畑になっている」
「建物が建っているのに、雑種地のまま」
といったケースも珍しくありません。

この記事では、これから登記手続きを進める方に向けて、

  • 地目とは何か?
  • 地目変更とはどんな手続きか?
  • どんなときに地目変更が必要になるのか?

といった基本情報を整理して、分かりやすく解説します。

塩谷陽子 プロフィール画像

執筆者 塩谷 陽子(しおや ようこ)
 つなぐ司法書士事務所 代表司法書士

信託・相続・登記を専門とする、つなぐ司法書士事務所(所在地:横浜市旭区)の代表。大学卒業後、都内のコンサル会社で複数のプロジェクトを経験し、2016年に司法書士試験に合格。都内司法書士法人で不動産、相続、後見、企業法務などを多数経験し、2023年に独立。女性ならではの丁寧・親身な対応で多数の顧客から支持されている。

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目次

地目とは? 登記簿に記載される「土地の種類」

地目の基本的な意味

登記簿謄本サンプル

▶全部事項証明書(不動産登記)の見本[法務省]

地目とは、登記簿上で土地の用途・性質を区分したものです。

土地ごとに一つずつ定められ、法務局で管理されています。

地目は不動産登記規則によって全部で23種類に区分されています。ここでは、私たちの生活に関係する代表的な6種類をご紹介します。

地目意味・特徴具体例
宅地建物の敷地など住宅、店舗の敷地
田用水を利用して耕作する土地水田
畑用水を利用せず耕作する土地野菜畑、果樹園
山林竹木が生育する土地森林
雑種地ほかの地目に該当しない土地駐車場、資材置き場など
公衆用道路一般の交通に利用される土地一般の道路、一般交通に利用される私道など

地目は、土地の現況や利用状況に基づいて定められます。ただし、土地の使われ方が変わっても登記簿上の地目が変更されておらず、現況と一致していない場合があります。

現況と地目が一致していないことは珍しくない

現況と地目が一致していないことは珍しくない

多くの方が、「家が建っている土地=地目は宅地」と考えがちですが、必ずしもそうとは限りません。

例えば、

  • 昔は畑だった土地に住宅を建てた
  • 相続後に利用方法が変わった
  • 分筆・合筆の後、地目整理をしていない

といった場合、現況は宅地でも、登記簿上は畑や雑種地のままというケースがよくあります。

地目変更とは? どんなときに必要になる手続き?

地目変更の概要

地目変更とは、土地の現況が変わったことに合わせて、登記簿上の地目を変更する登記手続きです。

代表的な例としては、

  • 畑 → 宅地
  • 山林 → 宅地
  • 雑種地 → 宅地

などがあります。

地目変更が関係する主な場面

地目変更は、次のような場面で影響が出ることがあります。

  • 売買や遺贈など、第三者へ権利が移転する場合
  • 将来的に売却や担保設定(抵当権設定)を予定している場合
  • 金融機関が関与する登記手続き

特に、別の登記手続きを進める過程で、初めて地目の不一致に気づくというケースが多いのが特徴です。

地目が違っていたら、必ず変更しなければならない?

登記簿上の地目と土地の現況が異なる場合には、地目変更登記が必要かどうかを確認することが大切です。

不動産登記法では、地目に変更があった場合、原則として変更日から1か月以内に地目変更登記を申請することが義務付けられています。

ただし、登記簿上の地目と現況が異なるからといって、必ずしも地目変更が必要とは限りません。

地目変更の必要性や変更が生じた時期については、土地の利用状況などを踏まえた判断が必要になるため、土地家屋調査士に相談することをおすすめします。

自分では気づきにくいのが「地目」の特徴

地目は、

  • 普段の生活では意識する機会が少ない
  • 登記簿を細かく見ることがない

といった理由から、ご本人が気づかないまま手続きを進めてしまいやすいポイントです。

実際のご相談でも、
「言われて初めて気づいた」
「自分では全く考えていなかった」

という声は多くあります。

登記手続きの中で判明するケースも多い

売買や将来の活用を見据えた登記相談の中で、将来的に地目変更を検討した方がよいと分かるケースもあります。

この段階で気づければ、後から手続きのやり直しになるリスクを避けることができます。

相続登記の場面で地目変更が問題になることは多い?

相続登記においては、相続人が被相続人の権利をそのまま承継するため、地目変更が問題になるケースは多くありません。

実務上も、地目が現況と異なっていても、原則としてそのまま相続登記を進めることがほとんどです。

ただし、

  • 遺言による第三者への遺贈がある場合
  • 将来的に売却を予定している場合

などには、後日地目変更が必要になる可能性があるため、その点を見据えたアドバイスを行うことがあります。

※なお、地目変更登記は司法書士の業務ではなく、土地家屋調査士の所管となります。地目変更が必要と判断される場合には、連携している土地家屋調査士をご紹介し、手続きを進めています。

まとめ|地目は「見落とされやすいが重要な登記情報」

  • 地目は、土地の登記簿上の区分
  • 現況と一致していないことも多い
  • 地目変更は、状況に応じて判断が必要
  • 他の登記手続きの中で問題になることが多い

地目は、普段は意識しにくい一方で、不動産登記では重要なポイントです。

登記手続きを進める前に、一度きちんと確認しておくことで、余計な手戻りや不安を防ぐことができます。

地目のよくあるご質問(FAQ)

Q. 地目はどこで確認できますか?

A. 登記簿謄本(登記事項証明書)で確認できます。法務局やオンラインで取得可能です。

Q. 地目変更は自分でできますか?

A. 可能な場合もありますが、現況確認や添付書類の判断が必要なため、登記手続きとあわせて司法書士に相談される方が多いです。

Q. 相続登記の前に、地目変更は必要ですか?

A. 原則として、相続登記では地目変更は不要なケースがほとんどです。
ただし、遺贈や将来の売却予定がある場合には、後日地目変更が必要になることもあるため、状況に応じた判断が重要です。

横浜市旭区周辺で不動産登記をご検討の方へ

つなぐ司法書士事務所 代表司法書士 塩谷陽子

つなぐ司法書士事務所では、相続登記・信託登記などの手続きを進める中で、地目を含めた登記内容全体の確認を行っています。

「地目変更が必要か分からない」
「今の手続きに影響があるのか知りたい」
といった段階でも構いません。

まずは状況整理からお手伝いできますので、まずはお気軽に ▶ご相談 ください。

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