【登記に記載する住所】県名を省略できるケースについて

登記に記載する住所 県名を省略できるケース

「登記における『住所』は、どう書けばいいの?」

原則は、住民票や印鑑証明書に記載されている通り、都道府県から正確に書くとされていますが、
次に記載するように、都道府県の表記省略がOKな場合があります。

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執筆者 塩谷 陽子(しおや ようこ)
 つなぐ司法書士事務所 代表司法書士

信託・相続・登記を専門とする、つなぐ司法書士事務所(所在地:横浜市旭区)の代表。大学卒業後、都内のコンサル会社で複数のプロジェクトを経験し、2016年に司法書士試験に合格。都内司法書士法人で不動産、相続、後見、企業法務などを多数経験し、2023年に独立。女性ならではの丁寧・親身な対応で多数の顧客から支持されている。

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目次

不動産登記の場合

①政令指定都市の場合

登記上、政令指定都市の場合は、都道府県の記載を省略してもOKとされています。

例えば・・・
「神奈川県横浜市●区・・・」は、「横浜市●区・・・」でOKです!

政令指定都市の一覧

政令指定都市の一覧は以下のとおりとされています。

  • 北海道 札幌市
  • 宮城県 仙台市
  • 埼玉県 さいたま市
  • 千葉県 千葉市
  • 神奈川県 横浜市、川崎市、相模原市
  • 新潟県 新潟市
  • 静岡県 静岡市、浜松市
  • 愛知県 名古屋市
  • 京都府 京都市
  • 大阪府 大阪市、堺市
  • 兵庫県 神戸市
  • 岡山県 岡山市
  • 広島県 広島市
  • 福岡県 北九州市、福岡市
  • 熊本県 熊本市

②「東京都23区」は特別区なので省略はできない!

東京都23区は、特別区で政令指定都市ではないので、省略せず「東京都●区・・・」と記載します。

③県名と市名が同一の場合

例えば、「千葉県千葉市・・・」は、「千葉市・・・」の記載でOKとされています。

④登記申請する不動産所在地の県と、登記名義人(権利者・相続人)の住所が同じ場合

例えば、「神奈川県大和市・・・」にある不動産を相続する場合、相続人の住所は「大和市・・・」でOKとされています。

丁目の表記に注意!

「●丁目」の表記は、固有名詞とされていて、原則「漢数字」で登記される(アラビア数字ではないという事)

○「三丁目」

×「3丁目」 → 〇 「三丁目」

※住民票や印鑑証明書の記載が、「2丁目」と記載されていても登記上は、二丁目と漢数字で記載します。

商業登記の場合

商業登記の場合は、不動産登記とほぼ同じで、下記の2つとされています。

  • 政令指定都市の場合(東京都23区は不可)
  • 県名と市名が同一の場合

まとめ

つなぐ司法書士事務所 代表司法書士 塩谷陽子

自分自身でも、たまに「どっちにしようか・・・」と迷うことがある都道府県の省略。一定のルールを作った方が楽かもしれません。

私の場合は、「県名と市名が同一の場合」は必ず省略するとして、その他は、原則都道府県から表記するようにしています。ただ、あまりにも住所が長くなってしまうなど登記簿上の見栄えの問題で、省略したりしています。

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